MIMO・MU-MIMO・ビームフォーミングとは
Wi-Fiルーターに何本もアンテナが立っていたり、「4×4」といった表記を見たことはありませんか。これらは複数のアンテナを使って通信を速く・安定させる技術に関わるものです。代表的な3つを整理します。
MIMO — 複数アンテナで同時に送って高速化
MIMO(マイモ)は「Multiple Input Multiple Output」の略。送信側と受信側の両方に複数のアンテナを用意し、複数のデータの流れ(ストリーム)を同時に送る技術です。1車線の道路を複数車線に増やすイメージで、その分だけ通信が速くなります。
「2×2」「4×4」という表記は、送信アンテナ数×受信アンテナ数を表します。数字が大きいほど同時に流せるストリームが増え、高速化します。
MU-MIMO — 複数の機器へ同時に
初期のMIMO(SU-MIMO)は、複数アンテナを使っても一度に相手にできるのは1台でした。MU-MIMO(マルチユーザーMIMO)は、その名の通り複数の機器へ同時にデータを送れるように進化させたものです。
家族それぞれがスマホやテレビを使う家庭では、順番待ちが減り、全体がスムーズになります。Wi-Fi 6では上り方向(機器→ルーター)にも対応し、さらに多くの機器を並行してさばけるようになりました。
ビームフォーミング — 電波を狙って飛ばす
通常、電波は電球のように四方へ広がります。ビームフォーミングは、複数アンテナの電波を制御して、接続相手の方向へ集中的に飛ばす技術です。懐中電灯のように狙いを定めることで、電波が届きやすくなり、離れた場所でも通信が安定します。
💡 ワンポイント
これらの技術は、ルーターと子機の両方が対応していて初めて効果を発揮します。アンテナが多いルーターでも、つなぐスマホ側が2本なら、その通信は2本分が上限になります。
3つの技術の違い
| 技術 | ねらい | ひとことで |
|---|---|---|
| MIMO | 高速化 | 複数アンテナで同時送信し車線を増やす |
| MU-MIMO | 多台数対応 | 複数の機器へ同時に送る |
| ビームフォーミング | 到達性・安定 | 電波を相手に向けて集中 |
まとめ
- MIMOは複数アンテナで高速化、MU-MIMOは複数機器へ同時、ビームフォーミングは狙って飛ばす。
- いずれもルーターと子機の双方が対応して効く。